チャオ通信

  • 子宮蓄膿症

    猫のはなし 2019年04月21日

     

     

    雌の猫ちゃんの子宮が細菌感染により炎症を起こし、

     

     

    その結果、子宮内に膿が溜まる病気です。

     

     

    溜まった膿が原因で敗血症や腹膜炎を起こしたりと、

     

     

    発見が遅れると命に関わることもあります。

     

     

    2週間前から元気がないという10歳のメス猫ちゃんが来られました。

     

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    レントゲンやエコー検査で子宮内に大量の液体が溜まっているのがわかりました。

     

     

    点線枠内です↓

     

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    他の検査結果とあわせ子宮蓄膿症と診断し、

     

     

    点滴などで元気が上向いたところで手術となりました。

     

     

    初期の症状として、よく水を飲んだり尿の量が増えることもあります。

     

     

    若いうちに避妊手術を受けることで予防ができる病気です。

     

     

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  • 中手骨骨折

    犬のはなし 2019年04月19日

     

     

    犬の中手骨(ちゅうしゅこつ)は前足の手の甲の部分の骨です。

     

     

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    矢印あたりの骨になります。

     

     

    今回のワンちゃんは、自宅の階段から飛び降りた後、

     

     

    前足を全く着けなくなったとのことで、

     

     

    休診日に救急外来 で来られました。

     

     

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    レントゲン検査で、中手骨のうち2本を骨折していることがわかりました。

     

     

    骨のズレが小さいため、外固定(ギプス)での治療となりました。

     

     

    幸い他の場所に怪我はありませんでした。

     

     

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    年齢も若いため1ヶ月後には骨も治り元気に走ってくれました。

     

     

    骨折の治療も手術だけでなく、状況に合わせた選択が必要です。

     

     

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  • ラブラドール

    チャオの仲間 2019年04月17日

     

     

    院長が小学生の時に飼い始めたラブラドールです。

     

     

     

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    メスのももちゃん。

     

     

    小さい頃から「てんかん」があり、その後も、

     

     

    脾臓の腫瘍の手術や、心臓病や糖尿病の治療など、

     

     

    色々と病気をしましたが、17歳まで長生きしてくれました。

     

     

    寝たきりにもならず、最期までよく食べて、

     

     

    とても飼い主孝行なワンコでした。

     

     

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    あとから来たネコともうまいことやっていました🐱

     

     

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  • 脛骨粗面剥離骨折

    猫のはなし 2019年04月15日

     

     

    脛骨粗面(けいこつそめん)はスネの骨の一部分の名称で、

     

     

    膝蓋靭帯が付着するために表面がざらざらしていて、

     

     

    粗面(そめん)と呼ばれています。

     

     

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    (正常なレントゲン)

     

     

    矢印の部分が脛骨粗面です。

     

     

    骨に隙間があいているように見えますが、

     

     

    これは成長板(せいちょうばん)と呼ばれるもので、

     

     

    成長期が終わると閉じる部分です。

     

     

    数日前から後ろ足を着けなくなった子猫ちゃんが、

     

     

    安静と鎮痛剤で改善がないとのことで、

     

     

    主治医の先生のご紹介で来られました。

     

     

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    正常なレントゲンと比べると脛骨粗面の部分が浮いているように見えます。

     

     

    膝を曲げた状態でないと診断しづらい箇所です。

     

     

    成長期におこる脛骨粗面の剥離骨折と診断し、

     

     

    ご家族と相談のうえ手術となりました。

     

     

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    手術の翌日には足をついて元気よく歩いてくれました。

     

     

    骨が治ったらピンとワイヤーは取り外します。

     

     

     

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  • 義眼挿入術

    犬のはなし 2019年04月13日

     

     

    義眼(ぎがん)挿入術はワンちゃんの緑内障治療のひとつです。

     

     

    数週間前から左目が赤く、開けづらそうというワンちゃんが来院されました。

     

     

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    両目とも白内障がかなり進行した状態で、

     

     

    左目は白内障が原因でおこる眼内の強い炎症により、

     

     

    緑内障を起こしていてすでに視覚はありませんでした。

     

     

    眼圧も非常に高く、痛みにより元気がない状態が続いていました。

     

     

    目薬や飲み薬による治療での眼圧の上昇を抑えることが難しく、

     

     

    ご家族と相談のうえ、義眼を入れる手術を行うことになりました。

     

     

     

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    手術後の写真です。

     

     

     

     

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    高眼圧による痛みや目薬のストレスから解放され、

     

     

    見た目の変化も少ないのがこの手術の利点です。

     

     

     

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  • 看板犬つづき💒

    チャオの仲間 2019年04月08日

     

     

     

    以前ご紹介した看板犬の「ばんちゃん」「せんちゃん」に、

     

     

    久しぶりに会いに遠方まで行ってきました。

     

     

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    2頭の飼い主さんでもある院長の友人が結婚されまして、

     

     

    その結婚披露宴になんと2頭もサプライズで参加!

     

     

    ウェルカムドッグです 🎉

     

     

    とてもお利口で私たち参列者との記念撮影にも付き合ってくれました。

     

     

    和やかな雰囲気のなか皆に祝福された素晴らしい結婚式でした。

     

     

    いつまでもお幸せに!

     

     

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  • 胆石(たんせき)症

    犬のはなし 2019年04月06日

     

     

    胆石は、胆のうの中にできた結石のことです。

     

     

    肝臓で作られた胆汁(たんじゅう)と呼ばれる消化液は、

     

     

    胆のうで一時的に貯蔵、濃縮され小腸に排出されます。

     

     

    この胆汁が胆のうの中でうっ滞したり、細菌感染を起こすと、

     

     

    結晶化して結石(胆石)ができると考えられています。

     

     

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    ↑ は、うちの初代ダックスのおなかのレントゲンです。

     

     

    当時13歳で、食欲ムラや時折吐くことがあり、

     

     

    検査したところ大量の胆石が見つかりました。

     

     

    胆石や胆泥が、胆汁の通り道である胆管につまる、

     

     

    「胆管閉塞」のリスクがあると判断し、

     

     

    手術によって胆のうを切除することになりました。

     

     

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    切除した胆のうです。

     

     

    胆のうを開いてみると…

     

     

    クシュトのコピー

     

     

    50以上の胆石が出てきました。

     

     

    手術後は食欲も嘘のように出てきて、嘔吐もなくなりました。

     

     

    嘔吐は胆のう炎や胆管炎を繰り返していたことが原因だったようです。

     

     

    その後、4年頑張ってくれて17歳まで長生きしてくれました!

     

     

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    手術後の写真です。

     

     

    少し痛々しい感じがしますが、痛み止めの内服で、

     

     

    手術の翌朝には食事もとってくれました。

     

     

    人では胆石による「痛み」があるそうですが、

     

     

    ワンちゃんは痛みを表に出さないため、

     

     

    私たち家族が小さなサインを見逃さないことも大切かもしれません。

     

     

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  • 春の健康診断

    猫のはなし 2019年03月18日

     

     

    ワンちゃんのフィラリア予防シーズンが始まり、

     

     

    ワンちゃんはこの時期に血液検査を受ける機会があるのですが、

     

     

    猫ちゃんの飼い主さまから「猫は血液検査ないの?」

     

     

    というお問い合わせをよくいただいております。

     

     

    猫ちゃんはワンちゃんに比べると病院に行く機会が少なく、

     

     

    なかなか健診を…という流れになりにくいです😓

     

     

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    そこで、3~6月の期間中、猫ちゃんも健診として、

     

     

    血液検査を受けていただけるサービスを開始いたしました。

     

     

     

     

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    ↑ の検査結果はうちの猫の健診の結果です。

     

     

    肝臓、腎臓や血糖値、蛋白、貧血の有無など広範囲の検査が可能です。

     

     

    検査費用は下記の通りです。

     

     

     

     

     

    ■ 血液化学検査16項目 + CBC  ; 5,000円

     

     

     

     

     

    ご希望の方は、「春の健診希望」とスタッフへお伝えください。

     

     

    検査結果は「後日のお知らせ」となります。

     

     

     

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  • 橈尺骨骨折

    犬のはなし 2019年02月01日

     

     

    橈尺骨は前足の肘から手首までの部分の骨です。

     

     

    橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の2本の骨で構成されています。

     

     

    人も同じです。wikipediaに載っています。

     

     

     

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    今回は散歩中に突然、前足をつけなくなった小型犬のワンちゃんです。

     

     

     

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    段差を飛び越えようとしたところ着地に失敗したようです。

     

     

     

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    休診日に救急外来 で受診されたため、

     

     

    応急的にギプスで固定したのち、手術となりました。

     

     

     

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    インプラントを使って固定しました。

     

     

     

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    インプラントは骨の治り具合を見ながら徐々に外していきますが、

     

     

    インプラント全てを外す場合と、一部は残しておく場合と、

     

     

    骨折の状況や動物の年齢、性格などで決めていきます。

     

     

    手術に使用するインプラントは全て動物医療用のものです。

     

     

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    小型犬(とくにトイプードルなど)の橈尺骨は非常に細く、

     

     

    ソファから飛び降りたなどの些細な衝撃でも折れてしまうことがあります。

     

     

    ワンちゃんの骨折のうち、最も多いのがこの橈尺骨の骨折です。

     

     

    飼い主さんが抱いていて落下したケースも多く注意が必要です。

     

     

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  • ウイルス性結膜炎

    猫のはなし 2019年01月15日

     

     

    ネコちゃんの結膜炎は、主にヘルペスウイルスやカリシウイルスなどの、

     

     

    いわゆる猫風邪ウイルスが原因となって発症することがあります。

     

     

    飼い主さんが気づかれる症状としては、涙目、目の充血、目ヤニ、

     

     

    目が開けづらそう、といった症状が多いようです。

     

     

     

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    (来院初日)

     

     

     

    今回のネコちゃんは、新しく飼い始めた子猫ちゃんが来たあとから、

     

     

    涙や目ヤニの症状が始まったとのことで、子猫ちゃんの猫風邪がうつったものと思われます。

     

     

    1ヶ月ほど治療を受けているが改善がない、ということで当院を受診されました。

     

     

     

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    (来院初日)

     

     

    来院時、結膜は赤く腫れ上がり、目ヤニが酷く、目はほとんど開けられない状態で、

     

     

    感染を起こした角膜(黒目の表面)は傷んで、穴が空きそうな状態(角膜潰瘍)でした。

     

     

    ↑ の写真で黄色く染まった場所が角膜潰瘍をおこした部分。

     

     

    治療は、症状によって様々ですが、目薬や内服薬などが必要になります。

     

     

     

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    (6日目)

     

     

     

    治療を始めて1週間ほどで角膜の傷が治りはじめて、

     

     

    少しずつ目も開けられるようになりました。

     

     

     

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    (30日目)

     

     

     

    1ヶ月ほどで角膜表面に傷の名残り(くすんだように見える部分)はあるものの、

     

     

    以前と変わらない綺麗な目に戻ることができました。

     

     

    猫風邪ウイルスは目の症状のほかにも、鼻水やくしゃみなどの鼻炎や、

     

     

    口内炎、発熱や食欲不振など、様々な症状を引き起こします。

     

     

    virus

     

     

    また、ウイルスは厄介なことに、一度ネコちゃんの体内に入ると、

     

     

    なかなか出て行かないため、体調や環境の変化、季節の変わり目などに、

     

     

    症状の再発を繰り返す、といったケースが多いようです。

     

     

    ウイルス自体の感染力が強く、猫同士であっという間に拡がるため、

     

     

    とくに多頭飼育のご家庭では、十分な注意が必要です。

     

     

    定期的なワクチン接種は、猫風邪の予防や、

     

     

    万一、感染した時の症状を軽くするためにも重要です。

     

     

     

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