チャオ通信

  • 胃拡張-胃捻転(いかくちょういねんてん)症候群

    犬のはなし 2018年05月01日

     

     

    胃が突然 ねじれ(捻転)を起こし、食べた物やガスが胃から流れ出なくなり、

     

     

    過度に胃が膨らむ(拡張)ことで、ショック状態に陥ってしまう病気です。

     

     

    急速に致命的な状態に進行しますので、早急な治療が求められます。

     

     

    今回は食後、急にぐったりして、よだれが止まらない大型犬のワンちゃんです。

     

     

    夜間に救急 で来られました。

     

     

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    (ガスが充満しねじれた胃)

     

     

    はっきりとした原因は不明ですが、大型犬に多く、

     

     

    吐こうとするのに吐けない、よだれなどの症状がみられます。

     

     

    写真のワンちゃんは不整脈も出ており危険な状態でした。

     

     

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    治療は、まず胃の中のガスを抜き、点滴など全身状態を安定化します。

     

     

    次に、手術で胃の捻じれを解除し、再び胃の捻じれが起きないように、

     

     

    胃の一部をおなかの中に縫いつけ、固定します(胃腹壁固定術)。

     

     

    写真のワンちゃんも緊急手術を行い、退院後は元気に生活しています。

     

     

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  • 臍(さい)ヘルニア

    猫のはなし 2018年04月18日

     

     

    わたしたち人間や犬猫など哺乳類の胎児は、

     

     

    おなかの筋肉のおへそ部分に、へその緒を通すための穴が開いています。

     

     

    生まれた後に本来とじるはずのこの穴が閉じきらず残ってしまい、

     

     

    お腹の中の脂肪や腸などが飛び出たものを臍ヘルニアといいます。

     

     

    大きなヘルニアは手術で縫い閉じる必要があります。

     

     

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    (点線枠内がヘルニア。腸が皮下に飛び出た状態)

     

     

    写真のネコちゃんは生後からでべそだったとのことですが、

     

     

    徐々に膨らみが大きくなり来られました。

     

     

    飛び出した小腸をおなかに戻し、開いた穴を縫い閉じます。

     

     

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    写真のネコちゃんも手術後は問題なく生活しています。

     

     

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  • フィラリア予防

    犬のはなし 2018年04月01日

     

     

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    フィラリア症は蚊が媒介する病気です。

     

     

    犬の心臓や肺に寄生虫が住みつき、心不全などを起こす怖い病気です。

     

     

    お薬で予防できますが、もしフィラリアに感染した状態で薬を投与すると、

     

     

    ショック症状を起こすことがあり大変危険です。

     

     

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    (赤線2本が陽性 / 感染あり)

     

     

    写真のワンちゃんは去年の春の検査で陽性がでました。

     

     

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    (血液中に寄生したフィラリアの幼虫)

     

     

    薬の投与し忘れなどによって知らない間に、

     

     

    フィラリアに寄生している、というケースが稀にあります。

     

     

    フィラリア予防の前には検査をお忘れなく。

     

     

    フィラリア検査は数滴の血液で簡単に行えます。

     

     

    予防薬は、錠剤以外にもクッキーやお肉タイプのもの、外用薬などあります。

     

     

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  • 肛門周囲腺腫(こうもんしゅういせんしゅ)

    犬のはなし 2018年03月24日

     

     

    肛門の周りやシッポの付け根などにできる腫瘍です。

     

     

    腫瘍のできる場所が肛門に近いため、出血や化膿したり、

     

     

    大きくなると排便障害をおこすこともあります。

     

     

    今回は、便しづらそう、お尻を擦って出血するというワンちゃんです。

     

     

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    (肛門に被った腫瘍/黒い部分は出血痕)

     

     

    腫瘍が大きくなるほど、手術の際に肛門括約筋を痛めるリスクがあり、

     

     

    そのためにも早期に発見して治療することが重要です。

     

     

    多くの場合、手術によって腫瘍を摘出します。

     

     

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    治療後は排便もスムーズになり、お尻を気にすることもありません。

     

     

    腫瘍の発生に男性ホルモンが関与しているため、

     

     

    去勢していないワンちゃんでは去勢を同時に行うことが一般的です。

     

     

     

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  • 心筋症(しんきんしょう)

    猫のはなし 2018年03月21日

     

     

    心臓の筋肉が厚くなったり薄くなってしまうことで、

     

     

    正常な心臓の働きができなくなる病気です。

     

     

    様々な症状が出ますが、胸水がたまったり肺水腫がおこると、

     

     

    呼吸困難やうずくまって動かなくなることもあります。

     

     

    今回は数日前から食欲なくしんどそう、という猫ちゃんです。

     

     

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    エコー検査をすると胸に水がたまっていることがわかりました。

     

     

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    (肺が十分に膨らむことができなくなっています)

     

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    たまった胸水(きょうすい)は抜いてあげないと、

     

     

    呼吸ができずどんどん苦しくなってしまいます。

     

     

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    胸水はいちど抜いても繰り返したまってしまうことがあります。

     

     

    今回のネコちゃんは以前に心筋症の可能性があると言われていたそうです。

     

     

    心臓病の可能性を指摘されたことのある猫ちゃんは、

     

     

    元気であっても定期的に検診を受けられた方が良いかもしれません。

     

     

    また心筋症は合併症として血栓症を起こすことが多いため、

     

     

    心臓の治療(お薬)と同時にこちらも気をつける必要があります。

     

     

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  • 潜在精巣(せんざいせいそう)

    犬のはなし 2018年03月07日

     

     

    通常、犬の精巣は生後1ヶ月頃までに陰嚢(いんのう)に降りてきます。

     

     

    片側もしくは両側の精巣が正常に陰嚢まで降りず、おなかの中や、

     

     

    内股(そけい部)にとどまってしまった状態のことをいいます。

     

     

    停留精巣(ていりゅうせいそう)、陰睾(いんこう)とも呼びます。

     

     

    潜在精巣では腫瘍の発生率が高いため、去勢手術をおすすめしています。

     

     

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    (腹腔内の潜在精巣)

     

     

    写真は大型犬のワンちゃんで、片側が正常、反対側が潜在精巣でした。

     

     

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    (写真(右)が潜在精巣)

     

     

    潜在精巣は遺伝するため繁殖に用いないことが重要です。

     

     

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  • 横隔膜(おうかくまく)ヘルニア

    猫のはなし 2018年02月22日

     

     

    おなかと胸を分けている「横隔膜」という薄い壁に、穴があいている病気です。

     

     

    本来おなかの中にあるべき臓器(肝臓や腸、胃など)がこの穴を通って、

     

     

    胸の中に入り込んでしまい、肺を圧迫して呼吸困難などの症状をおこします。

     

     

    生まれつき穴があいている「先天性」の場合と、

     

     

    交通事故などで穴があいてしまう「後天性」の場合があります。

     

     

    「先天性」の場合、ほとんど症状がないこともあります。

     

     

    レントゲンや超音波検査などで診断します。

     

     

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    (胸の中に腸や肝臓の一部が入り込んでいます)

     

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    (心臓は臓器に押され片側の肺が膨らめていません)

     

     

    一般的に、臓器をおなかの中に戻して穴をふさぐ手術が必要になります。

     

     

    写真のネコちゃんも手術後は元気に生活しています。

     

     

     

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  • マイクロチップ

    猫のはなし 2018年02月06日

     

     

    「飼い猫が家から逃げだして帰って来ない!」

     

     

    という相談が毎年かならず数件は寄せられます。

     

     

    ニャンコはすばしっこいですからね💦

     

     

    もし迷子になっても保護された時にどこの誰の猫かわかれば、

     

     

    スムーズにお家に帰ってくることができます。

     

     

    そこで役立つのが、マイクロチップです。

     

     

    マイクロチップは動物の個体識別を目的に作られたICチップです。

     

     

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    非常に小さく皮下(肩のあたり)に埋め込むことができます。

     

     

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    専用の読み取り機で体の外からチップを検知します。

     

     

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    チップに登録されたID番号から、飼い主さんの特定が容易にできます。

     

     

    当院では、去勢や避妊手術の時に一緒にマイクロチップの装着をされる方が多いです。

     

     

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    (登録が済むとハガキ↑が送られてきます)

     

     

    「動物愛護管理法」でも犬や猫にマイクロチップの装着を推進しています。

     

     

    “ 突然の迷子、災害のとき。動物は名前も住所も話せません ”

     

     

    マイクロチップの装着について、詳しくは当院スタッフまでお尋ねください。

     

     

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  • 脾臓(ひぞう)腫瘍

    犬のはなし 2018年01月31日

     

     

    脾臓は胃のうしろにあって、古い赤血球をこわしたり、抗体を作ったり、

     

     

    新しい血液を貯めるはたらきをする臓器です。

     

     

    今回は元気がなくお腹が腫れている、という大型犬のワンちゃんです。

     

     

    夜間に救急 で来られました。

     

     

    レントゲンや超音波検査で脾臓に大きな腫瘤が見つかりました。

     

     

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    (点線が脾臓の腫瘤)

     

     

    脾臓は多くの血液を貯めているので、腫瘍が仮に良性でも、

     

     

    破裂した場合、おなかの中で致命的な出血を起こす危険性があります。

     

     

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    (矢印が脾臓にできたソフトボールほどの大きさの腫瘍)

     

     

    写真のワンちゃんは腹腔内出血と貧血があり、輸血後に手術となりました。

     

     

    腫瘍は幸い良性で手術後は元気に退院しました。

     

     

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  • リンパ腫(りんぱしゅ)

    猫のはなし 2018年01月25日

     

     

    リンパ球(白血球の一部)という血液中の細胞が癌化する「血液のガン」です。

     

     

    中高齢のネコちゃんに多い病気ですが、

     

     

    猫白血病ウイルス(FeLV)に感染していると若くても発症します。

     

     

    リンパ腫は全身の様々な部位(腸、腎臓、鼻、胸の中など)に発生します。

     

     

    また、その発生した部位によって様々な症状がみられます。

     

     

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    (点線枠が腎臓にできたネコちゃんのリンパ腫)

     

     

    細胞診という病理検査などで診断をします。

     

     

    リンパ腫は抗がん剤で治療しますが、治療への反応や予後はさまざまです。

     

     

    ネコちゃんの状態や年齢、副作用などを考慮し、ご家族と相談しながらの治療が必要です。

     

     

     

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