眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
猫のはなし 2018年09月11日
まぶた(眼瞼)が内側に巻き込むことによって発生する病気です。
“まぶた”や“まつ毛” が常に目の表面をこするため、角膜炎や結膜炎を起こし、
痛みや不快感、目ヤニ、涙などさまざまな症状を伴います。
写真の猫ちゃんは、両目がほとんど開けられず痛そう、とのことで来院されました。
(右目)
(左目)
両目とも下まぶたが巻き込んでしまい、目の表面(角膜)に傷ができ、
痛みから目を正常に開くことができなくなっています。
とくに左目は傷の状態がひどく、角膜は白く濁り一部は黒く色素沈着をおこしています。
(角膜黒色壊死症)
ちなみに下の写真は、正常な猫の目(まぶた)の写真です。
治療方法ですが…
内反の程度が軽ければ点眼や“まつ毛”を抜くことで治療しますが、
重度の内反症では、手術による“まぶたの矯正”が必要になります。
写真の猫ちゃんは点眼治療を長期間続けたものの治りが芳しくなく、
当院の 眼科外来 を受診され、ご相談のうえ手術となりました。
手術は両目のまぶたを同時に行いました。
(左目)
(右目)
写真は手術後の目の様子です。
目もぱっちり開くことができ、角膜の傷もきれいに治りました。
まぶたの様子がおかしい、上記の症状があるなどの場合には注意が必要です。
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